ホップ通信

次世代に繋げるために【大雄ホップ農業協同組合組合長・皆川廣太さん】

家業を継いで農家になった大雄ホップ農業協同組合組合長の皆川廣太さん。
就農した時は米農家だったそうです。

が、米の減反政策が始まった約半世紀前。
ちょうど皆川さんが就農したての頃だったそうです。
米を収入の柱としていた大雄地域の農家さんたち。
さてどうするか、、、、、と次の一手に選んだのがホップ栽培でした。

 

ホップ栽培の魅力のひとつは契約栽培であること(大雄ホップ農協はキリンビールとの契約栽培)
もちろん、品質は確保しなきゃいけない。
けれど、全量買い上げということは収入が安定するからね。
あの決断は間違ってなかったと思うよ。

 

とおっしゃいます。

それでも、栽培技術が身に付くまでの約10年は、なかなか生産量が安定せず、苦労したことも多かったと昔を振り替える皆川さん。
10年を過ぎたあたりから技術も確立されてきて、安定した収入源となったとのこと。

 

ホップは手をかければかけるほど確実に応えてくれる

ホップはとにかく手がかかる。
1日で20cmほどツルが伸びる時期もあり、手を抜いてしまうとツルがからんで大変なことに。
なので、1日も欠かさず手をかけなくてはならないんだよ。
また、高所での作業も多く、高齢になればなるほど危険も増す。
でもね。手をかければ必ず応えてくれるんだよ。
ここまでちゃんと応えてくれる作物は他にないんじゃないかなー

 

とまるで子供を見るような笑顔で答えてくれた皆川さん。

とはいえ、、、、
1989年に組合員130名、生産量142トンとピークを迎えた後、農家の高齢化や農家数の減少により、生産量の維持が難しくなっています。
今年、農家の平均年齢は69歳。
ここ数年、高齢化を理由にやめてしまう人も。

 

今残っているホップ農家たちはみんな生産維持や今後の活動に意欲を見せている。
よこてホッププロジェクトが発足し、横手市やキリングループ、民間企業の皆さんのバックアップも心強い。
けど、高齢化が進む中で、後継者を作らないことにはなんともならない。

 

実はここ数年、引退するホップ農家から畑を引き継ぐ形で、新規就農する人が増えており、担い手の確保が進みはじめたとのこと。
しかし、ホップ生産を取り巻く課題は様々あり、解決に向けた中長期の取り組みが必要だと皆川さんはおっしゃります。

それでも、皆川さんはこの横手にホップの郷を残すために、今できることを一つ一つやっていくしかない。力強く仰っていました。

ホップの郷・よこて。
夏の風に揺れるホップ畑。


これを次世代に繋げるためにと未来を見据え、小学校でのホップ学習や地域活性の活動など、精力的に活動する組合長でした!!

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